はじめに 以前のバージョンの ePO では、障害時復旧のための ePO 環境のバックアップは基本的に手動で行われていました。 (詳しくはこちら
KB66616 ) ePO 5.x では障害復旧スナップショット機能が導入され、それにより ePO 環境のバックアップ及び復元のプロセスが簡素化されました。
機能的に ePO をインストールするために以下の 2 つが必要となります:ePO データベース、および ePO サーバーファイルシステムの一部です。 バックアップをして復元に成功するためには、両方バックアップする
必要があり 、
また双方が一致したものでなければなりません 。 例えば、1 週間前からデータベースのバックアップを行っていたが、2 日前に新たな拡張ファイルをチェックインし、ファイルシステムのバックアップは昨晩行ったという場合、ファイルシステムはデータベースのバックアップと一致
せず 、一致しないことには ePO の復元時にデータや機能性を消失する可能性が
あります 。
ePO 5.x の障害時復旧機能において、復旧に必要なファイルは ePO データベース内に格納されており、
スナップショット と呼ばれます。 これを ePO インストーラ(展開し既存のデータベースから使用できる)と組み合わせると、ePO インストールを復元することは、有効なスナップショットを含むデータベースであることを意味します。
重要: KB66616にて記載されているようにデータベースとファイルシステムが一致しなければならないことと同様に、ePO 5.x データベースとそのスナップショットも同様に一致する必要があります。 例えば、1 週間前に障害復旧スナップショットを作成後、2 日前に新しい拡張ファイルをチェックインし、昨晩に新たにスナップショットを作成することなく ePO データベースのバックアップを取得した場合、データベースとスナップショットは一致せず、データベースからの復元は成功しません。
ePO 5.x はこの状況を回避しようとします。
サーバースナップショットと呼ばれるダッシュボードモニターは、デフォルトでは「 ePO サーバースナップショット」と表示されていて、お客様のダッシュボードに追加することができます。 サーバースナップショットモニターのタイトルと色によって最新のスナップショットの状態が分かります。
色 |
アクション |
詳細 |
青 |
スナップショットをデータベースに保存 |
スナップショットプロセスが進行中です。 |
緑 |
データベースに保存されたスナップショット |
スナップショット プロセスが正常に完了していて最新の状態です。 |
赤 |
スナップショットの失敗 |
スナップショットプロセス中にエラーが発生しました。 |
グレー |
使用可能なスナップショットがない |
障害時復旧スナップショットが保存されていません。 |
オレンジ |
スナップショットが期限切れの状態 |
設定中に変更が加えられたため、最新のスナップショットが保存されていません。 次のような変更があると、スナップショットは最新の状態ではなくなります。
- 拡張ファイルの変更。 例)更新、除去、削除、アップグレード、ダウングレード
- 「Keystore」フォルダが変更されました。 たとえば、新しいエージェント/サーバー キーが追加されます。
- 「Conf」フォルダが変更されました。
- サーバー設定で障害時復旧パスフレーズが変更されました。
|
スナップショットは、簡単に作成できます。 デフォルトのサーバータスクである
障害時復旧スナップショットサーバー が作成されると、デフォルトで 1 日 1 回実行されるようになります。(スケジュールは変更可能です。)また、
実行 をクリックすることで任意に取得することができます。 サーバーのスナップショット ダッシュボード モニター上にある、
[スナップショットの取得] をクリックすると、任意にスナップショットを作成することもできます。 スナップショットを取得した後、通常の SQL のメンテナンスプランの一部としてデータベースのバックアップすることで、ePO 環境を復元するために使用できる 1 つのバックアップファイルが存在するようになります。
スナップショットに保存されたメインアイテムは次のとおりです。
- 構成フォルダ (..\Server\conf)
- キーストアのフォルダ (..\DB\Keystore と.\Server\Keystore)
- 拡張ファイル (the ..\Server\extensions\installed folder structures)
- マスター リポジトリのコンテンツ (..\DB\Software folder structures)
注: 各拡張ファイルは、スナップショットに保存するデータも定義できるため、このリストは決定的なものではありません。
スナップショットがデータベースに保存されると、パスフレーズを使用して暗号化されます。 ePO 5.x をインストールする際には、パスフレーズを選択し、入力して下さい。 ePO コンソールにある
サーバー設定 ページの
[障害時復旧] で変更できます。
重要: パスフレーズを忘れた場合、復元は
できません 。又、スナップショットを含むデータベースから ePO を復元することもできなくなります。
推奨されるベストプラクティス スナップショットの作成では、大容量のデータを ePO データベースに保存します。 McAfee は、データーベースのバックアップと同時にスナップショットを作成する設定を
しない ことをお勧めします。 その代わり、スナップショットの作成が完了したらすぐにデータベースをバックアップするように設定してください。
データベースとスナップショットを一致させ続けることの重要性から、推奨されるベストプラクティスは、ePO 環境に対して重要な操作(例えば拡張ファイルをアップグレードする、新しい拡張ファイルをチェックインする、または ePO のアップグレードを行う)
前に 手動でスナップショットを作成し、その後データベースのフル バックアップを行うことです。